「辰先生も休養中だし、休載やむなしといったところですね」
「いっそ、番記者さんが予想したらどう」
「無理、無理。私には、とても無理ですよ。
「いいじゃない。当たればいいのよ」
「いえいえ。理論的な裏付けがなくては、
「そんなものかしら。予想のことは良くわかんないけど、
「死んでませんってば。必ずや戻ってきますよ、辰先生は」
「そうね。それまでフリーターでもして待ってようかしら」
「よこたん、仕事見つかったんじゃなかったの」
「ええ、モデルの仕事だったんだけど、今イチね」
「何が」
「なんか際どい服ばかり着せられるし、
「先生とは良く行ってたじゃない」
「だって、楽しくないのよ。ちょっとばかし年上ってだけで、
「そりゃひどいな」
「でしょ。辰先生の方がずーと年上だったけど、
「おでん屋、居酒屋、フランス料理、
「そうそう。馬券が当たれば豪華レストランで盛り上がり、
「だから、死んでませんってば。一方、
「龍ちゃん、かわいーい(笑)。
「確かに。今どき普段着で着物を着ている人は、
「ははは。本人は、ちょんまげのつもりだったと思うよ」
「あら、そうだったの。こちらもまた、惜しい人を」
「亡くしてませんってば。旅に出てるだけ」
「そうだったわね」
「ところで、よこたん。アルバイトのアテあるの」
「んー。コンビニででも働くかな。番記者さんこそ、
「まあ、妻子ある身でもなし。気楽なもんですよ。そういえば、
「そんなこと話題にもならなかったわね」
「今度きたら聞いてみよう」
「いいわよ、奥さんがいようといまいと、
「それもそうですね」
「会いたいなあ。ねえ、番記者さん。連絡先ぐらいわからないの」
「ちょっと調べておきますね。よこたん、
「ええ。でも、お父さんって感じでもなし、恋人でもなし」
「友達以上、恋人未満って感じですか」
「そうねえ。何でも相談できる先輩って感じよね」
「先輩かあ。人生の大先輩には違いない」
「重ね重ね惜しい人を」
「死んでません。気軽に殺さないでくださいよ。そうだ、
「さんせーい。よこたん温泉すきー」
「では、長旅になるかもしれませんからね。
「大丈夫よ。必要なものは途中で買えばいいから」
「まさか、今から」
「思いたったが吉日よ。それ、レッツゴー」
「では我々も、辰先生探しの旅にでます。
「またねー。バイビー」
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長らくご愛顧賜りました一本気辰之進ブログは一時休載させていただくことになりました。
辰之進先生は、ただいま休養中であり、 唯一の弟子であった二本気龍之介も、再び修行の旅へ出ました。
GⅠレースも秋までは開催されないため、 ここで一時休載させていただくことに致します。突然の休載、 深くお詫び申し上げます。
辰ブログ編集部
GⅠレースも秋までは開催されないため、
辰ブログ編集部